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くらし×お金

川口一晃川口一晃

2015.04.22

川口一晃に聞く!電子マネーが変えた価値観と生活習慣

「電子マネー元年」と言われた2007年から8年が経ち、多くの電子マネー機能付きカードが日本に普及しました。キャッシュレス化が進む一方で、現金に対する価値観や生活習慣はどのように変わっていったのでしょうか。Harmoney.jp マネーコラムでもおなじみの、川口一晃さんに聞きました。

プリペイド式だから普及した電子マネー

川口一晃日本人は貯蓄を好む傾向があり、何を買うにも借金をせずに現金で支払いたいと思っている人が多いようです。少し前まではテレビや冷蔵庫などの高級家電も、現金で買う人が多い印象でした。そういった背景を踏まえるとSuicaやEdy、WAONといった電子マネーは「プリペイド式(前払い方式)」だったので、クレジットカードよりも日本に馴染みやすかったのだと思います。しかしクレジット機能を使ってオートチャージができる電子マネーになると、抵抗感を示す人はとたんに増えます。とくに年配の方ほど、この傾向が強いようですね。

電子マネーは「地域通貨」と「貨幣」の中間に位置する

川口一晃電子マネーを普及させるためには、「貨幣を流通させるためのポイント」を抑えている必要があります。通常の貨幣は、国がそのお金の価値を保証してくれています。また、それを使用する国民も、1万円なら1万円の価値として貨幣を認識しています。国と国民、発行者とユーザーが共通の価値と認めなければ、貨幣が流通することはないのです。

電子マネーは国ではなく企業が発行しているため、貨幣のように全国どの店でも使えるわけではありません。該当する電子マネーが使える店舗でなければ価値を発揮できないので、そういう意味では地域通貨に近しいと思います。地域通貨は、東京だと新宿や高田馬場で使える「アトム通貨」などが有名です。都内での流通量が増えてきたために一部の地方でも使えるようになってきていますが、それでも全国どこでも使えるという規模には至っていません。「どこでも使えるわけではない」という点では、電子マネーは地域通貨と貨幣の中間地点に位置していると思います。

キャッシュレスがもたらす「お小遣い」の価値観の変化

川口一晃消費税が8%になったことで以前よりも小銭の計算に手間がかかるようになったこともあり、電子マネーの利用率は今後も上昇していくと思います。WAONやnanacoは主婦の方々が利用しやすいですし、Suicaは現金を持たせなくて済む安心感から子どもの通学には必需品となっているのではないでしょうか。しかし、キャッシュレス化が進んでいくなかで子どもの金銭感覚がルーズになる可能性も懸念されます。小遣い帳をつけるにしても、電子マネーで使った金額と現金で使った金額を1円単位で管理するのは子どもには難しいかもしれません。

電子マネーが生活圏を縛っている!?

川口一晃電子マネーの年間決算数は、イオングループの電子マネーであるWAONを除いても30億件を超えています。どの電子マネーも使える店が増えてきているので、さらに使いやすくなっていくことでしょう。なかでも今はWAONが一番伸びていると思います。去年から発行枚数は公開していませんが、イオンのようなショッピングモールは郊外で力が強く、利用人数もかなり多いはずです。都心に強いSuicaとは戦略も異なりますが、生活に密着した電子マネーが流通しやすいのは間違いありません。

電子マネーは現在2億枚近く発行されており、国民一人当たり2枚は電子マネーを持っている計算になります。人によっては3、4枚持っている人もいるかもしれません。しかし、実際に使っているカードは生活に密着した1~2枚に絞っている人が多いのではないでしょうか。そう考えると、電子マネーはそれを使える店に消費者の足を運ばせることで囲い込みを行い、消費者は価値観よりも生活範囲が縛られていくのかもしれません。より使いやすいお店に無意識に誘導されている気がします。

―――電子マネーの市場規模は4~5兆円と、GDPの1%に迫る勢い。企業も消費者も無視できない電子マネーに今後も注目が集まりますが、あなたはどの電子マネーを使っていますか?

講師プロフィール:川口 一晃(かわぐち かずあき)
川口 一晃(かわぐち かずあき)1986年に銀行系証券会社(現・三菱UFJ証券)入社、その後、銀行系投資顧問会社(現・三菱UFJ投信)、国内投信会社(三洋投信)にて11年間ファンドマネージャーを務める。1996年にブルームバーグL.P、2000年外資系証券会社を経て、2004年にオフィスKAZ代表取締役に就任。高知大学非常勤講師、日本FP協会社会教育委員会委員などを歴任。 テレビ・ラジオなどメディアでも活躍。投資教育の分野でも活躍。2009年投資教育を主体の劇団「コレモナニカノ円」を主宰。
<主な出演番組>ニッポン放送「ドットコムマネー塾」メインパーソナリティー、TBS「朝ズバッ!」、TBS「がっちりアカデミー!」準レギュラー、フジテレビ「SMAP×SMAP」等多数。
<主な著書>『一目均衡表の基本から実践まで』『株と為替をチャートで読む』『ペンタゴンチャート入門』『20代20万円から始める株式投資』『デフレ時代のお金学入門』『株価チャートの鉄人』他多数。

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